年金制度改正法により、2022年4月以降、年金に関するルールが変わります。
この機会に自分自身のライフプランに合った受け取り方を考えてみませんか?
今回の年金制度改正法で、年金のルールが一体どのように変わるのでしょうか?
詳しい内容は後程説明するとして・・・主な改正点は次の4つです。
1. 被用者保険(会社の社会保険)の適用が拡大
2. 在職老齢年金制度の見直し
3. 年金の受給開始年齢の選択肢が拡大
4. 確定拠出年齢の加入可能年齢、受給開始可能年齢の引き上げ
今回の年金のルール改正により、例えば、今まで厚生年金の加入対象外だったパートやアルバイトの方は、厚生年金の加入拡大で、将来の公的年金を増やことができます。
また、在職老齢年金の制度改正にともない年金の支給停止を気にせず働くことができ、公的年金受給と就労による収入増により老後生活資金を増やすこともできるでしょう。
そして「繰下げ受給」を選択すると1ヶ月ごとに0.7%年金が増加するため、できるだけ長く働いて年金の受給開始を遅らせることも可能です。
その上、企業型DCやiDeCoといった私的年金制度がより活用しやすくなったことで、より多くの方が自助努力で老後に備えられるようになりました。
「人生100年時代」と言われる今の時代、年金制度の改正で公的年金を含めた定年後の収入を確保できる可能性がさらに広がったといえるでしょう。
ご自身が受け取る将来の年金について、分からないこと、不安なことがあれば、お気軽に住まいのFP相談室までお問合せください!
さて、最後に、年金制度改正法の各改定について、代表的な変更点を紹介しておきましょう。
1. 被用者保険(会社の社会保険)の適用が拡大
いままで短時間労働者(パート・アルバイト)への社会保険の適用は「従業員数501人以上」の企業に適用されていましたが、2022年10月からは「従業員数101人以上」に変更になります。
適用者が拡大することで今まで社会保険が適用されなかった約45万人が社会保険(厚生年金・健康保険)に加入できるようになります。
2. 在職老齢年金制度の見直し
従来60~64歳の方は、年金の基本月額と月収(総報酬月額相当額)の「合計額が28万円」(65歳以上の方は47万円)を超えると年金が全部または一部停止となっていました。
2022年4月からは、65歳未満の方も「合計額が47万円」までは年金を満額受け取れるようになります。
3. 年金の受給開始年齢の選択肢が拡大
従来の受給開始年齢は、65歳を基準に60~70歳まで自由に選ぶことができましたが、2022年4月より上限年齢が5歳引き上げられ「60~75歳」となります。
「繰上げ受給」「繰下げ受給」の主な説明は以下の通りです。
・繰上げ受給:年金の受給開始を前倒しにできる(減額率0.4%/月)
※老齢基礎年金と老齢厚生年金の繰上げは同時請求
・繰下げ受給:年金の受給開始を後ろ倒しにするこができる(増額率0.7%/月)
※老齢基礎年金と老齢厚生年金は別々に繰り下げ可能
なお「繰上げ受給」「繰下げ受給」のどちらを選択した場合でも減額・増額した年金額は、基本、一生涯変わりません。
※夫婦の年齢差、年金額、就労環境、健康状態等を踏まえて適切な「繰上げ」「繰下げ」の取り扱いが必要ですので注意してください。
4. 確定拠出年齢の加入可能年齢、受給開始可能年齢の引き上げ
確定拠出年金には以下の2つの制度があります
① 企業型確定拠出年金(企業型DC)65歳未満まで加入
② 個人型確定拠出年金(iDeCo)60歳未満まで加入
これが2022年5月からは企業型DCは70歳未満、iDeCoは65歳未満と、それぞれ加入可能年齢が5年引き上げられます。
また受給開始に関しては、従来どちらの制度も「60~70歳の間」でした。
それが2022年4月からは「60~75歳の間」に変更されます。
つまり受給開始可能年齢も5年引き上げられます。
長く元気に働いて、老後の資金もしっかり準備できる、というのが理想ですよね。
お一人おひとりのライフプランに合わせた働き方、受け取り方を見つけてみませんか?
ご相談はお気軽に住まいのFP相談室までどうぞ (^^)
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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